ファーストシーンで すごく懐かしい、何かを思い出すシーンで、始まったのだが、ふと 思い出した。
あの名作 「ニュー・ シネマパラダイス」だ。 それも当たり前、監督はジュゼット・トルナトーレですから。
シチリアで、貧しく暮らす 3代に渡る家族の話だ。主人公の<ペッピーノ>のは監督の愛称でもあったらしい。
監督はペッピーノは自分自身だと言っている。シチリアに戻って来て、原点に帰ってきたと。
しかし、以前に<山猫>を撮った<ドン・ファブリツィオ>が、「17歳になるまでにシチリアを出ないと
シチリア人の欠点が身に染み付いて取れなくなってしまう。」と、聞いたらしいが、自分は世界中何処に行っても
シチリア人であることに、誇りを持っている。自分の子供時代をそしてシチリアのすべてを映画にして、
そのすばらしさを世界に伝えたいと。 映画の端々にはシチリア人の欠点かどうかは分からないが、なんとも
激しいやり取りや、ずるさが見え隠れするが、私達はシチリア人の事が分からないから、ただ可笑しく楽しめ、
感動しただけだが。
イタリアの政治や世界の共産党時代のかがやかしい時代を、ある程度知らないと、分かりにくい所も、若い人には
あるかもしれないが、私などはスターリンや毛沢東、マルクスなどの名前がどんどん出てくるのを 懐かしく感じた、
ほんの30年ぐらい前にはよく耳にしていたのにと思う。
タイトルに 「人生はどこを 切っても美しい。」と。素敵な言葉です。 愛に満ちている映画です。