『死刑台のエレベーター』や『突然炎のごとく』などで知られる大物女優、ジャンヌ・モローが主役を演じた味わい深い人間ドラマ。
年齢や性格や境遇が全く異なる2人の女性が、ぶつかり合いながらも次第に心を通わせていく過程を描き出す。
パリで次第に輝きを取り戻していく家政婦を、エストニア出身の女優ライネ・マギが好演。
ジャンヌの演技や、生きる喜びを思い出させてくれる物語に魅了される。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ああ^~~懐かしのジャンヌ・モロー!その響きだけでもワクワクとさせてくれる。
若い頃、数多く彼女の映画を観たか、中でも「死刑台のエレベーター」は、忘れられない映画だ。
「雨のしのびあい」とか、日本映画では、まだまだ男と女の描き方が、赤裸々ではない時代だったが、
その影響は、後々に映倫で問題になった作品があったり、裁判になったほど、日本映画を変えていった。
<先日なくなられた大島渚監督の「愛のコリーダー」は、フランスとの合作で、有名だ。>
幼い頃に父に連れられて大人の映画をずいぶんと観ていた子どもだったので、少しの事では動じなかった。
いろんな映画の中で、ジャンヌ・モローは、タバコを吸うシーンが多く、その煙の中にいるのが似合っていた。
タバコを手にする指や、吸った後の半開きの口とか、このアンニュイさは、他の女優にはない魅力だった。
今回の映画では、年を重ねても存在そのものが、シーンを大きくさせていた。
エストニア人とフランスとの関係が余り、分からないのだが、人間そのもののあり方を深く投げかけていた。