あらすじ
男手ひとつで育ててきた息子や娘との交流に悪戦苦闘しながら、懸命に生きる中年男の生きざまを描いたヒューマン・コメディー。『悪人』『Helpless』などの名脇役、光石研が不器用な父親を魅力的に演じ、共演にも田口トモロヲや森岡龍など個性派から期待の若手までバラエティー豊かな俳優陣が集結。メガホンを取るのは、『川の底からこんにちは』の俊英、石井裕也。コミュニケーションがぎくしゃくしながらも、家族や友達といった大切な人を思いやる登場人物たちのさりげない優しさが感動を呼ぶ。
——————————————————————————–
「川の底からこんにちわ」で 大ファンになった監督・石井裕也作品。
一体 監督の年齢は幾つ?と思ってしまう内容だった。確か、まだ30代前半だったと思うが。
ダンデイと言う言葉の響きも最近では余り聞かない。なんとなく恥ずかしいむず痒い感が今はする。
だから、作品全体も、むず痒さがあるのだ。
ダンデイとは、縁のない中年男、さえない、何をやっても光らない二人の男。
石井監督の年齢で、こんなに男の哀愁、ダメさの中の可愛さをだせたのだろうと、感心してしまった。
「川の底から・・・」も、どうしょうもない、救われない<中の下>の人間、ただただ 普通に生きている人間、
それでもどうかしょうと、足掻いている<中の下>の人間に焦点をあてている。
今回もそうだが、それが観ている自分にも跳ね返ってくる部分があるのだ。そのところがいやみなく上手い。
「川の底から・・・」の社歌! 一番のお気に入りなんだが、今回は「ウサギのダンス」を歌って踊る。
笑ってたが、しばらくすると、胸に痞え涙が出そうになった。男はどうしてこんなにもださく、不器用なんだろう?
またまた、石井監督の作品に惚れましたね。
居酒屋のシーンは長回しのためか、ビールの泡が出ないのが、やや、残念かな?まぁ 小さな事ではございますが・・・・。
次回の作品にも期待しているゆえに・・・ 天才的な息子の作品を観る、親の気分ぐらい、熱の入れようだから・・・。許。