「後妻業の女」

解説

直木賞作家・黒川博行のベストセラー小説を基に、独り身の高齢男性の後妻に

おさまりその資産を狙う女を中心に、欲にとりつかれた人々が織り成す群像劇。
『愛の流刑地』などの鶴橋康夫監督がメガホンを取り、現代社会に潜む危うさを、
ユーモアを交えて活写する。
ヒロインにはさまざまな鶴橋監督作品に出演していきた大竹しのぶ、
彼女と組んで孤独な老人を食い物にしていく結婚相談所所長に、『必死剣 鳥刺し』などの豊川悦司。
さらに永瀬正敏、尾野真千子、笑福亭鶴瓶ら実力派キャストが脇を固める。

あらすじ

妻に先立たれた中瀬耕造(津川雅彦)は、
婚活パーティーで年下の女性・小夜子(大竹しのぶ)と出会う。
やがて病に倒れた耕造は他界し、後妻におさまった小夜子から公式証書遺言状を
見せられた娘の中瀬朋美(尾野真千子)は、遺産は全て小夜子に渡り遺族には一切残らないと知らされる。
父の死に疑念を抱く朋美は探偵の本多(永瀬正敏)を雇い、小夜子の身辺を調査するが……。

~~~~~~~~~~~~~~~~~

原作が面白かったので、楽しみにしていた。
映画化されると聞いたときには勝手にキャスティングまでして。
大竹しのぶさんでは、まだ若い気がしたのだが、実際に観るとさすが、面白い。
ただ、原作ではターゲットにされる相手との細やかなやり取りが見事に描かれていて、
それが読んでいて、引き込まれたのだが、映画は役者を活かす事に焦点が、
おかれた点が目立ち過ぎていた。
大竹しのぶと豊川悦司の映画に成っていた感がある。
一番残念なのは、一筋縄ではいかない小夜子が惚れる男はもっと、インテリ風で、
スマートでないと合わない気がした。笑いを取る方に行くのはどうかと思う。
本来の後妻業の念入りな犯罪の光明さ、それで生き延びて来た女の業のようなもの、
背筋が寒くなるような描写が欲しかった。性の描写を少なくして本筋にもっと力を、
入れた作品を期待したい。娯楽的にしたかったのかもしれないが、少し残念。
原作は一気に読むほど、引き込まれ感があったので・・・・。

にほんブログ村 その他日記ブログ つれづれへ *ポチ戴くと励みになります

 




  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA