おさわがせの山下俊一氏のこと。
以下 友人からの転送より よろしく。
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今日はちょっと視点を変えて、福島県放射線アドバイザー、山下俊一氏の最近の 動向についてお知らせします。 といっても、山下俊一さんを知らない人もいるかもしれないので、一言ご説明 をします。長崎大学大学院教授で、福島事故後に、福島県の放射線リスク管理ア ドバイザーになりました。こんな人です: f:id:ootomi:20110623105342j:image 「放射線の影響は、笑っている人には来ません」「100ミリシーベルト以下なら 放射線の影響はありません」などといった間違った「アドバイス」に、福島県民 が弱りきっています。 ちなみに、国際放射線防護委員会(ICPR)のような原子力利用の推進組織でも 「晩発性障害には、しきい値を設けることはできない」としています。 公的機関の肩書きを持つ山下氏がこんなことを言って回るせいで、福島県民は 県外避難もままならず、子どもたちは普段どおり学校に通わされています。5年 後、10年後にがんが多発するようになったら、どう責任を取るのでしょうか。 さて、そんな山下氏の最近の発言を、記録しておきたいと思います。 ◆県放射線健康リスク管理アドバイザー 山下俊一氏に聞く~収まらない放射 線への不安~自己判断の「覚悟」必要 「われわれは福島の応援団」(地元紙『福 島民友』6月20日付) 山下氏は講演で「福島県民の覚悟が問われている」と発言しているが、意 図が県民に伝わっていない。アドバイザー選任に関しては県議会でも質問があ り、福島大の若手研究者有志は県に要望書を出すなどした。 ――覚悟とは、何か。 「福島の人は原発事故と放射能汚染で、一人では背負いきれない大きな重荷 を負った。我慢の時に誰かが重荷を背負う取り組みが必要。将来がんになる恐怖 に対し、リスクをどう判断するか、自分自身の覚悟が問われている。去るのも、 とどまるのも、覚悟が必要」 ――専門家でない母子は判断できないのでは。 「自分の子だけがかわいいでいいのか、利己的では解決できない。心をオー プンにしないと共に重荷は背負えない。チェルノブイリでは政府が情報公開せ ず、政府にだまされた。国が崩壊して突然情報があふれ、住民は不安の中で逃げ ろと言われた。われわれは福島の応援団で『チェルノブイリにするな』『人心を 荒廃させない』と考えている。福島で頑張ろうという人がボランティアで、日本 全体で支援するということを、県民も理解してもらわないといけない」 ――自己判断では、原発災害の補償対象にならないのではと不安になる。「過 保護を否定はしないが、子どもには苦労をさせるべきだ。ストレスの中できちん と自己判断する苦労。○×の答えがないグレーゾーンでリスクと便益を判断する。 海図のない海に出るのが、覚悟の意味です」 「僕と県民の我慢比べだね」 この人はひどいことを言うなあ、と思った部分を強調しました。 福島で被爆しつづけることが「ボランティア」なのかどうか知りませんが、少 なくともボランティアは、強制させられたり、参加を「理解させられる」ような ものではないはずです。 そして、子どもは放射線に苦しんでしかるべきだと、山下教授は言うわけで す。唖然。 そして、6月15日に青山で開かれたある会合での、山下教授への直撃問答。 (杉原浩司さんからの報告です) (私)あなたは福島県で事故直後から「年100ミリシーベルト以下なら大丈 夫」と繰り返してきた。 (山下)「大丈夫」とは言っていない。「わからない」「証明されていな い」と言っている。 (私)それは最近になってからで、初期には「大丈夫」と言って県内を回っ ていた。「大丈夫」と「わからない」は全く違う。初期に言って回った内容が県 民に浸透してしまっている。そのため、自主避難しようとする人が家族、親族、 職場などで孤立することになっている。あなたの言動が明らかに自主避難を妨害 する役割を果たしていることに気づいていないのか。 (山下)うーん。そうでしょうか‥‥。 (私)NGOなどがアドバイザー解任を求める署名を始めているが、辞任さ れる意思はないのか。 (山下)(無言)。 ところで、山下氏の言うことに、それなりの正当性を感じる人もいると思いま す。推測してみると、山下氏が放射線よりもストレスの問題を強調しているの で、ストレスの問題を重視する人から見ると、「それなりに、まともじゃない か」という風に見えるのではないかと思います。 「みんなで引き受けよう」「みんなで支えよう」「がんばろう東日本」という わけです。 でも、放射能はいくらがんばっても被爆します。「気丈にして、笑っていれば 大丈夫」というのは、竹槍でB29を落とそうとするようなものでしょう。 しかも。ただ山下氏が心から安全だと信じているなら、まだ話は簡単です。実 はそうではなく、「20歳未満で、10~100ミリシーベルトの被曝をすると、発が んのリスクが否定できない」と、まったく福島で言っているのと逆のことを言っ ています。( http://takedanet.com/2011/06/post_a564.html ) これは一般に「二枚舌」と言われるものです。 放っておくと、精神論と嘘がないまぜになった言葉が、福島だけでなく、首都 圏や東北、もっと広い範囲まで広まるのも時間の問題です。権力にごまかされた り、考えることを他人に預けるのではなく、それぞれの人が考え、悩み、これか らの道を見つける必要があるのではないでしょうか。 福島の人々の苦しみはいかばかりか。とりあえず、いくつかの署名を紹介しま す。ぜひ、ご協力ください。 <ぜひご協力ください! 広めてください!> ◆福島の子どもたちを守るための緊急署名 ~避難・疎開の促進と法定1ミ リシーベルトの順守を~ (山下俊一教授のリスクアドバイザーなどからの解任 も要求) http://www.foejapan.org/infomation/news/110610.html オンライン署名 http://goo.gl/Hbq3Z 紙版(以下からダウンロード) http://dl.dropbox.com/u/23151586/kami_kodomosyomei.pdf ◆「山下俊一氏を福島県の放射線リスク・アドバイザーなどから解任するこ とを求める県民署名」(避難者を含む福島県民が対象) オンライン署名 http://goo.gl/vh37x 紙版(以下からダウンロード) http://fk-m.com/re-yama ◆福島大学准教授有志による要望書 http://dl.dropbox.com/u/23151586/fukudai_yushi_yobo.pdf