昔のお洒落な男性達の話で、ある男性の事を思い出した。
おお~~お恥ずかしいお話。
年頃はおしゃれな男性がもちろん気になる年頃。
一応OLなるものをしていた私。
近鉄沿線で鶴橋へ、環状線に乗り換え梅田へ、梅田から御堂筋を歩き、
淀屋橋近く大江橋へ、これが毎日の通勤コース。
日本で始めて屋上に庭園が作られた、有名なお洒落なビルに会社があった。
昨年だったか、残念な事にビルは解体された。淋しい想いがしたものだった。
その中の繊維の会社に勤務していた。
自分でもちょっと信じられないOL時代の過去。
通勤電車とは不思議なもので、時間と車両、どのドアーに乗るかが決まって行く。
ある日、いつもの車両に乗り込み、なんとなく視線を感じて見ると、ハッとした。
<お洒落な男性が見ている!背も丁度良いやん!きゃ~~まだ、見てる気がする>
ちょっと、ドキドキ、ワクワク感がふつふつと湧きだしてきた。
やばいな・・これは・・と、鶴橋に着く。彼はいづこに?な、なんと乗り換えも一緒やん!
ドキドキ感アップ!<梅田~~梅田~~>。え~~ここも一緒やん!彼の少し後ろを歩く。
え~~歩いて行くコースも一緒やんか!これは凄い!。もうスキップしたいわ。
そう思った所で、彼は梅田新道交差点を左に・・・ああ~~残念!
明日はどうやろ?何だかうきうき気分で通勤できるなんて、仕事前なのに、ニヤケルわ!
それからと言うもの毎日、この状態は続いた。向こうもなんとなく意識をしている。
時には彼の前を早足で歩いてみたり、ゆっくりと後ろを歩いてみたりを楽しんでいた。
彼は何時もお洒落であるのは変らなかった。普通のサラリーマンが、紺色の太目のズボンを
ダラ~っとして着ている中で、やはり目を引いた。
学生の頃はやはり、<JUNかVAN>だったのかしら?
今はちょっと渋めのグレーとかだし<KENT>とかも。フフフ・・。
そんなことを思いながら、一度彼が何処のビルに入って行くか、後ろを付けて見た。
今なら完全にストーカー!だわ。梅田新道交差点から左直ぐ近くのビルに消えていった。
ここも、大正ロマン風の洋館で、洒落ている事で有名なビルだった。
な、なんと、そのビルには、友人の妹が受付け嬢で勤めていたのだ。運命だわ!
それから2,3日しての昼休み前、会社に電話がかかって来て、
「もしもし~~さんですね。僕は誰だか分かりますか?」ピ~~ン!
「はい、分かります。電車で・・・」来たで~~!来たで~~。どうする???。
つづきます。