どうする???えっ!何で分かったの?なんて!ないのですぞ!この時代。
個人情報なんて、なんのその、そんな言葉も無い時代、情報洩れ洩れ時代!
例えば・・ビルの入り口で、私を知っていそうな子を捕まえて、
「今、入って行かはったのは、何処の会社の~~課の人?」って聞けば、
特に感じが良ければ変な疑いも無く「~~会社の~~課の誰々さんです」と、
あっさりと答えてしまうことなどありで・・。
そんな危険な事も少なくストーカーと言う言葉もなかった。
会社に電話交換手を通じて「~~課の~~さんをお願いします」と言えば
簡単に私の前の電話が鳴ったということなんだから・・
取りあえず、日を決め、御堂筋をガラス張りの2階から見下ろせる洒落た喫茶店で
待ち合わせることになった。もう気持ちは朝から微熱があるのでは?までの高ぶり。
しかし、いざ目の前座られると、以外に冷静、始めは会話がギコチなかったのだが、
その内、電車での出会いの話題になりだすと、冗談を言い合うようになっていた。
お洒落だから、やはりと分かったのは、<ぼんぼん大学>出身だったことだった。
<やっぱりか!ぼんぼんか!ちょっと会話が軽いな?見てるのと会うのとは違うな?>
なんて、勝ってにそんな思いをめぐらしていた。実に身勝手だった。
あれだけのドキドキ感、後までつけて行き、微熱まで出そうだったのに、なんてこった!
2,3回会った時、彼は学生時代の友人とバンドをやっていて、今度パーテイーを開催すると。
これって!引っかけ橋でパー券買ってと、変わらんな!友達誘って来てと変らんやんか!
でもマア良いか、なんとなく付き合うと言う気もそんなに強くないから丁度良いかも!
彼に似合うタイプの女の子が誰か居てたかな?連れて行って紹介し終ろうか。
なんて巡す、<居たわ!居た居た!ちょっと、コケティシュな子が居たわ。あの子が似合うかも。
あの子を連れて行ってみよっと!>。他にも仲の良い子も誘って一応彼の顔を立てておこう。
全く気が無くなるとこんなもんかい!当日、バンドもまぁその頃に、流行のダンスに合う曲を、
♪テケテケテケテケ~~~とかっこ良く、私と友人達はツイストで腰を振りまくり、
ジルバでくるくると回りまくり、すっかり彼の事など忘れて楽しんでいた。
途中で、彼にコケティシュちゃんの彼女をも紹介はきっちりした。
さたさてどうなったかは、私も引越しなどで近鉄沿線に乗るのも無くなり、知る由もなかった。
ある時、電話があり、電車の彼と一年以上の再会となった。
ガラス張りの喫茶店で会う。しばらくするとあのコケティシュちゃんが、現れた!
<えっ!どういうこと?はは~~ん、鋭い嗅覚は動いたぞ!やっぱり間違いなく、彼と彼女は、
あれから付き合ったのだ!お二人さん!みなまでいうな・もうもうわかっているから・・・。>
二人は、ただ私に申し訳ないと思っていたのだ!いえいえ・・それは・・どうぞお構いなく。
元々はあたいが仕掛け人でござんすよ!
20歳そこそこでやり手ばばあになってござったと言う結末で!お粗末でござりやした。
その後直ぐに結婚されたと言う事で、めでたしめでたしじゃった。