もう時効かと思われこんな話、許してもらえるかな?
テニスコーチのN君は、風貌はともかく、何故かモテタと言うか?でした。
閉店近くの時間、N君に電話。その頃付き合っていた彼女(にゃんさんとしておく)から。
土曜日だったかと思う。明日の予定を聞かれている。
「明日は大事な用事がある」と応えている。<ウ?大事な用って?私と競馬に行く>
約束はこのオバサンと競馬に行くんやから、言えばいいのに?と、思っていた。
彼をY宅へ送り、朝待ち合わせし私の車でいざ!淀の競馬場へ!
お客さんで新聞記者の人から招待券頂く事があり時には馬主席のところだったりした。
馬主席のところは、絨毯の毛足がやたら長くふわふわしていて慣れないから歩きにくい、
私らにはあかんわ!そこには特別室があり競馬は見ないで大型テレビで結果だけを知る。
後は料理やお酒などを飲みパーティーをしていた。もちろん綺麗どころを連れての事。
馬券を買うのもお着きの人、秘書などが動いていた。
身分不相応で、こんな所で少しの金額で買うのは気が引け、勝つことは出来なかった。
今日はどうかな!と、ワクワク」で、N君を車から降ろし駐車場に入れ料金を払って、
後ろを振り向くと、な、なんとなんとにゃんさんが!N君の顔をじっと見つめている。
えっなんで?約束していたの?聞く暇なし!
バっシーン!と平手のビンタ!<わぁ、痛!>と、思わず自分のほっぺたを押さえる。
「あなたの大事な用ってこれ!」って言い、私をも睨んで駅の方に駆け出して行った。
思わずN君に「なんやったの?」と。N「彼女は淀に住んでんねん。出勤途中で合った。」
「なんで昨日言うたら良いのに、そりゃ彼女怒るわ」Nほっぺたを押さえながら、
母親に怒られたような感じで、でもなんら応えている風ではない。それがNなのだ。
悪いけどいろいろないきさつを見て知っていたから、私には笑えて仕方がなかった。
<始めて見たわ、女性が男性を思いっきりビンタするの!迫力あるわ~。やってみたい!
ええもん、日曜の朝から見たわ~~。やっぱり、早起きは三文の徳やわ~~!>
笑いをこらえて、「あんた、いつかは刺されるで~」とだけ注意する。
そしていよいよ競馬、負けたり勝ったりだったが最後に勘が冴え買った馬券一万円成り!
500円で5万円成り!
きゃほきゃほ喜んでいたらN君は「教えてくれなかった!」と拗ねている。
それまでも教えたのにその通り買わなかったのだ。拗ねて子供か!またビンタされるぞ!
憑いていないN君の一日。憑いていた私であった。ええもん見たし、競馬に勝つし!
<紳士諸君、くれぐれもビンタされる事のなきように、日々精進されよ!>