「まだまにあうのなら」を、今一度。

( 小冊子の方は315円  TEL03-3258-1251   地湧社。 本は1050円。)

「まだまにあうのなら」 甘庶珠恵子著(カンシャ タエコ)。地湧社を、購入にし読む。

チェルノブイリ事故の後、一年後に長い手紙として書かれたのが、本になり、50万人の人に読まれた。

そしてその8年後この本を、訳されて、「わたしたちの涙でゆきだるまが溶けた」の作文集が生まれた。

私も、きっと人に薦められていたかも知れない。しかし、その頃、そうした意識をもち得ていなかった。

今こそ、子供を持つあらゆる人々にもう一度、読んで欲しいと思った。福島のお母さんに届けたい。

編集部の人は、「本が出来た時まさか、50万人ものひとに迎えられると思っていなかった。

当時ある人から50冊の注文があり、その時の添え書きに、「京都地下鉄で、子供を負ぶったお母さんが、

改札を出てくる人に冊子を配っておられた人がいて、子供を連ていた私も受け取り帰って読んで注文します」と。

このような注文が相次いで起こり、知人や見知らぬ人に配ってくれたのです。もはや価格のついたものでなく

書き手の<魂そのもの>が野火のように伝播していったのでしょう。」と。

2006年刊行さらた本は、甘庶さんの「19年目の手紙」として書き下ろしもあり、英語版も付いている。

この中では、甘庶さんは「まだ、まにあう」とおもっているのですとかかれています。

一部、はじめの文章と、最後を紹介します。まったくの普通の主婦が書かれた事でも、注目されたそうだ。

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「何という悲しい時代を迎えたことでしょう。今まで、自分の子供に、家族に、ごく少量ずつでも、何年か何十年か
のちには必ずその効果が、現れてくるという毒を、毎日の三度、三度の食事に混ぜて食べさせている母親が、
いたでしょうか」
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今、私は絶望の崖っぷちに立って震えています。
人類滅亡の時が見えるようでーーーーーー
でも、その淵からまた見えるものも一方にあるのです。
もし、もしこのことがじつげんしたならば、この淵を乗り越えることができたならば、
私達人類は生き延びて、そして今までと全く違った価値観で世の中が動いてゆく・・・
そんな世界が広がるのだと。ずーーっとむこうに、一条の光を見る思いがするのです。
私達は今、岐路に立たされているのだと思っています。
。そのどちらかの道をとることで、私達人類の運命が決まるのだと思っています。
すべてのことがらを、”いのち”の方から見ようではうありませんか。
私たち女性、ことに母親には、先天的にと言うか、本能的にこの偉大な能力が与えられています。
そのことを、実感したことはありませんか。
私達母親のもっているものって、本当は凄い物だとおもいます。
どんな科学も知識もたちうちできないものだと思います。
この混迷の世を救う力を私たち母親が秘めているのだと、実は思っているのです。
この地球、そして宇宙は大調和が保たれている世界です。
補い合い、扶け合うことによってその調和が保たれている世界です。生命体です。
私は、それを神とも思っていますが、その神、母なるものに対して、私は申し訳なさでいっぱいです。
これ以上、傷つけ、痛めてはいけない。この神、母は、私たち一人一人でもあるのですもの。
みんな、みんな同じ、同じいのちなのです。
みんなの乗っているこの船は、地球の破壊へとまっしぐらに進む船。早く気づいて降りましょう。
一ぬーけた、二ぬーけた。
原子力は無用なのです。そして原子力は人類と共存できません。
1987年  5月       甘庶珠恵子

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