今回の、ののが綴る徒然日記テーマ

中村 哲さん、憲法を語る。

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特集ワイド:憲法よ 医師・中村哲さん

毎日新聞 2013年06月06日 東京夕刊
中村哲さん

中村哲さん

<この国はどこへ行こうとしているのか>

 ◇守るより実行すべきだ−−医師・中村哲さん(66)

 ◇9条はリアルで大きな力 日本人だから命拾い、何度もあった

薄暗い会場のスクリーンに1枚の写真が映し出された。干ばつで広がる砂漠には草木一本生えていない。「この地に私たちが用水路を建設した1年後の写真がこれです」。次の写真が映し出された瞬間、会場にいる約1200人から自然と拍手が湧き起こった。

まぶしいほどの緑、緑、緑。壇上で、ペシャワール会現地代表の中村哲さんが静かに言い添える。「この地に15万人の難民が戻ってきました」。拍手が鳴りやまない。生命力あふれる大地の写真は、どんな言葉より雄弁だ。

茨城・土浦市民会館の2階席の片隅で、壇上の中村さんに目を凝らした。日本よりアフガニスタンにいる方がずっと長いこの人が、ことあるごとに憲法について語るのはなぜなのか。その理由を知りたいと思った。

2時間に及ぶ講演後、別室で話を聞いた。アフガニスタンでは丸い帽子がトレードマークなのに、この日はネクタイにスーツ姿。「保護色です」とちゃめっ気たっぷりの中村さん。「日本じゃスーツを着ておけば、街にいても目立ちませんからね」

でも、微妙に似合っていないかも。両手の甲が驚くほど日焼けしている。帰国直前まで重機を運転していたというこの両手、いったい何人の命を救ってきたのだろう。

1984年から最初はパキスタンのハンセン病の病棟で、後にアフガニスタンの山岳の無医村でも医療支援活動を始めた。2000年、干ばつが顕在化したアフガニスタンで「清潔な飲料水と食べ物さえあれば8、9割の人が死なずに済んだ」と、白衣と聴診器を捨て、飲料水とかんがい用の井戸掘りに着手。03年からは「100の診療所より1本の用水路」と、大干ばつで砂漠化した大地でのかんがい用水路建設に乗り出した。パキスタン国境に近いアフガニスタン東部でこれまでに完成した用水路は全長25・5キロ。75万本の木々を植え、3500ヘクタールの耕作地をよみがえらせ、約15万人が暮らせる農地を回復した。総工費16億円は募金でまかなった。

「僕と憲法9条は同い年。生まれて66年」。冗談を交えつつ始めた憲法談議だったが核心に及ぶと語調を強めた。「憲法は我々の理想です。理想は守るものじゃない。実行すべきものです。この国は憲法を常にないがしろにしてきた。インド洋やイラクへの自衛隊派遣……。国益のためなら武力行使もやむなし、それが正常な国家だなどと政治家は言う。これまで本気で守ろうとしなかった憲法を変えようだなんて。私はこの国に言いたい。憲法を実行せよ、と」


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