20ミリシーベルト暫定基準

  ニュースなどでご存知だろうと思う。5月23日に、福島のおかあちゃん、お父ちゃんの

 子供へのこれからの未来にかけた行動が、こうした事に繋がったと信じたい。

  5月28日に NHK 、ETV(5/23)の放射線汚染地図の再放送を今一度観た。

 この番組に携わった人々により、どれだけ多くの人の命が守られたかを思った。

それとは反対に、どれだけの人の命を危険にさらすのか?と思われる人もまだまだいるのだ。

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5/23の要請行動などを受け、文科省が「子ども年20ミリシーベルト暫定基準」の事実上断念とも
云へる対応を発表しました。
子ども達を守れと云ふ激しい世論を喚起し、とりあへずの大きな成果を得る事が出来たのはスゴ
イと思ひます。ずっとずっと「当然の事」があまりに無視され続け、押し潰され続けてきたので
す。市民が本気で立ち向かへば変へることが出来る、否、変へて行かなくてはならないこの時で
す。逃れやうのない悲惨の真実と、あまりにひどいまやかしが、誰の目にも明らかになってきて
ゐます。
文科省の発表に対し、要請側からは以下の声明が出されました。

《声明》

文科省:当面の対応として「今年度、年間1ミリシーベルト以下を目指す」
「子ども年20ミリシーベルト暫定基準」事実上断念・福島の父母たち、市民運動が勝ち取った大
きな一歩
一方、文科省の発表は多くの問題と課題を残す

本日(5月 27 日)、文部科学省は、「福島県内における児童生徒等が学校等において受ける線
量低減に向けた当面の対応について」を発表し、この中で、「年間 1 ミリシーベルトから 20
ミリシーベルト
を目安とし」としながらも、「今後できる限り、児童生徒等の受ける線量を減らしていくという
基本に立って、今年度、学校において児童生徒等が受ける線量について当面1 ミリシーベルトを
目指す」としました。
また、校庭・園庭の空間線量率が毎時 1 マイクロシーベルト以上の学校の除染について、財政
支援を行うこととしています。
明言こそしていませんが、年間 20 ミリシーベルトに基づいた校庭等の利用制限毎時
3.8 マイクロシーベルトを事実上断念し、棚上げにして、私たちがいままで求めていた通常の基
準値、年間 1 ミリシーベルトを目指すという基本姿勢を文書で示しました。
これは、5 月 23 日の福島の父母たちおよびそれを支援する多くの市民たちの要請にこたえたも
のであり、この間の市民運動が勝ち取った大きな一歩です。

一方で、下記の課題も残ります。

1.「今年度1ミリシーベルト以下を目指す」について
・事故後からの積算線量で年間1ミリシーベルト以下を目指すべき。また、学校外におけ・る積
算線量も含めるべき。
・さらに、既に1ミリシーベルトを超えている学校については、表土除去だけではなく、学童疎
開など、あらゆる被ばく低減策を実施すべき。
・この1ミリシーベルトには、学校給食などによる内部被ばくは含まれていません。これも考慮
にいれるべき。
・内部被ばくに関しては、モニタリングの対象とすべき。

文科省が示している「今年度」とは、4月1日からとなり、事故後の3月分は含まれない可能性
があります。また、「当面の対応」では、積算線量計を各学校に配布し「積算線量のモニタリン
グを実施する」となっています。マスコミ報道によれば、この測定は基本的に6月からとされて
います。4月以降または6月以降の評価で「1ミリシーベルト」とするのは不十分です。

2.財政支援を、土壌の汚染低減措置に限っていることについて
・授業停止、学童疎開、避難などあらゆる被ばく低減策について、これらを実行に移す具体的な
措置を示し、財政支援を行うべき。

「当面の対応」では、国による財政支援を土壌の汚染低減措置に限っています。

3.土壌の汚染低減化を 1 マイクロシーベルト以上に制限していることについて
・土壌の汚染低減化は1マイクロシーベルト未満であっても必要です。年間 1 ミリシーベルト
の被ばく以下になるよう土壌の汚染を除去するべき。
・除去した土壌については、東電と国の責任で管理すべき。

「当面の対応」では、財政支援の対象として、校庭・園庭の空間線量率が毎時 1 マイクロシー
ベルト以上と制限を設けています。しかし、毎時1マイクロシーベルトは、事故以前の福島県の
平均空間線量の約 25 倍にもあたり、年間では 8.8 ミリシーベルトにもなります。年1ミリシー
ベルトを守るためには、セシウム 137 で考えれば、土壌1平方メートル当たり 40 キロベク
レル、空間線量では毎時 0.15 マイクロシーベルト以下にする必要があります。

なお、今回の問題の根底には、文科省がもつ根強い「安全」神話がありました。文科省および福
島県の放射線リスクアドバイザーは、あたかも 100 ミリシーベルト以下であれば安全であるか
のよう
な宣伝を行ってきました。この偏った文科省および一部の無責任な学者の宣伝を修正していかな
い限り、問題は繰り返し生じるでしょう。

私たちは、勝ち取った今回の大きな前進を、一緒になって行動を起こしてくださった全世界の市
民の方々とともに確認するとともに、引き続き、日本政府に対して、以上の問題の対応および2
0ミリシーベルト基準撤回を求めていく所存です。

                                           
                                           
                以上

子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク(代表 中手聖一)
グリーン・アクション TEL:075-701-7223
福島老朽原発を考える会(フクロウの会) TEL:03-5225-7213
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会) TEL:06-6367-6580
国際環境 NGO FoE Japan TEL:03-6907-7217
環境 NGO グリーンピース・ジャパン TEL:03-5338-9800

声明(文科省の発表文書もあります)→http://dl.dropbox.com/u/23151586/110527_statement.pdf

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